弁護士を雇うときに考えなけれないけない7つポイント

弁護士を雇うときに考えなけれないけない7つポイント

弁護士を雇おうと考えている方へ
離婚・相続・ご近所トラブルから刑事事件まで、トラブルがあった時には腕の良い弁護士を雇いたいものですが、普段弁護士と関わりない生活をしているとどうやって探せばいいか分からない人が多いのではないでしょうか。
今回は「弁護士を雇うときに考えなけれないけない7つポイント」をお届けいたします。
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弁護士を雇うときに考えなけれないけない7つポイント

 

その1:本当に弁護士が必要かを見極める


まず、弁護士に相談するというのは、困ったことがあって法律的に助けてもらいたい時ですよね。

でも、世の中には「司法書士」や「行政書士」などもありますし、他者が入らなくても自分で解決できる事案もあります。
まず、自分の案件が弁護士を雇うものなのかを見極めましょう。

弁護士、司法書士、行政書士の大きな違いは下記のとおりです。

弁護士・司法書士・行政書士の違い

弁護士

司法書士

行政書士

主な業務内容

法律全般

登記など

司法に関する

書類作成

行政(役所等)に

関する

書類の作成

協議書などの作成

登記等の書類作成

×

お金の民事訴訟業務

×

簡易裁判所での

訴訟代理業務

×

離婚・相続などの

調停代理人

×

×

法律相談

×

×

△→条件付きで可能

住み分けとしては、法律全般が「弁護士」、司法(登記)などの書類を作るのが「司法書士」、役所など行政の書類関係が「行政書士」です。

司法書士・行政書士は基本的には書類を作成することが仕事なので、自分の仕事の分野以外での法律相談は禁止されています。
単純に「揉め事が少なそうな事案」は司法書士や行政書士「揉め事がおこりそうなとき」は最初から弁護士、という考えでいるとわかりやすいでしょう。

例えば過払い金の請求などは、自分でもやろうと思えばできますし、低額の訴訟なら司法書士に頼むこともできます。
消費者系問題も、クーリングオフ程度でしたら行政書士に内容証明を書いてもらうだけでかまわないでしょう。
相続関係も、すでに相続の内容が円満に決まっている場合は司法書士や行政書士でも事足ります。
離婚・揉め事が多そうな相続・ご近所トラブル・詐欺まがいの消費者トラブルなど、揉め事が勃発しそうだなと思ったら、あらかじめ弁護士に依頼するのが得策です。

 

その2:まずはネットでも何でも探して、電話をかけてみる


では、実際に弁護士を選ぼう!となったとき、あなたはどこを見ますか?
経歴?学歴?年齢?専門性?勝訴率?事務所の大きさ?
ネットや広告で弁護士を探そうとすると、当たり前ですけれども「頼みたくなる」ことを前提に広告を打つので、良いことがたくさん書いてあります。
酷い場合には肩書きは書いてあるものの、実際はその分野をちょっとしかかじっていないなんてこともあります。

何もわからないところから選ぶとき、自分の住んでいる場所から近い事務所の中で「○○問題が得意です!」という文面を見て選んだりしますよね。
でも、この「××委員会に所属しています」とか「○○が得意です」というのは、参考の一つにはしても、決定打にはしないでください。
例えば同じ浮気による離婚でも、人によって争点が違いますよね。子供の親権と養育費を一番に進めてほしいのか、浮気相手から慰謝料を取りたいのか、とにかく早く別れたいのか。
その人の環境で弁護内容は細かく変わるので、いくら離婚の分野が得意といっても、あなたにとって優秀な弁護士とは限らないのです。
幅広く色々な分野や事例を経験した百戦錬磨のベテラン弁護士でも、ITなど最新の分野に関しては苦手なんてこともあります。

じゃあどうやって事務所を選びましょう?
HPなどで「ここにしてみようかな」というところに実際に電話をかけてみるのです。
どの業種でもそうですが、会社に電話をすると、応対の時の態度やレスポンスの早さでその事務所の全体的な雰囲気が分かります。
すぐ出なかったり忙しそうな様子で対応したりするところは避けた方が良いでしょう。
沢山の案件を抱えて忙しい事務所は人気の事務所とも言えますが、それだけ自分の案件に時間をさいてもらえないということでもあります。

 

その3:依頼する前に、自分で実際に会ってみる


素人の私たちが弁護士を選ぶ際は、何を基準にしたら良いのでしょう?
それは「フィーリング」です!

本来は「信頼」と書いても良いのですが、昨日今日会った人をいきなり信頼できるものじゃないですよね。
けれども、会ってみて印象が良かったり、話してみてお互いスムーズに会話のキャッチボールが成り立つ人とは、言った言わないのトラブルも少なくなりますし、信頼関係を築きやすいと思いませんか?

今、多くの事務所が初回30分無料相談など、最初はサービスで相談を受け付けています。実際にアポを取って、相手と会話がスムーズに進むかを自分の目で見極めてください。
話しが一方的すぎないか、こちらの言う事をすぐ理解してくれるかなどの他に、見た目や態度などすべて含めて「直感」で「良い!」と思った弁護士が、あなたに合う弁護士の可能性が高いです。
それは実際に会わないとわからないことなので、まずは会ってみて、自分の勘を信じましょう!

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その4:自分に不利なことは何かを聞いてみる


不安で相談に訪れた時、優秀な弁護士に「大丈夫です!」って言ってもらえると安心しますし、とても頼もしい言葉です。
が、そういう時は敢えて「自分にとって不利な点」を聞いてみましょう。

弁護士は訴訟を起こしてナンボです。HPと一緒で、契約が成立するまでは良いことを言いたくなるものです。
「裁判に負ける可能性はありますか?」など、こちらに不利なことを聞いても詳しく答えてくれず「大丈夫です!」という弁護士はあまりお勧めできません。
丁寧に「問題点があるとすればここだ」とか「この部分の証拠がもっと固まればなお勝てる確率が上がる」と教えてくれる弁護士なら、自分に寄り添ってくれる弁護士と言えるでしょう。

 

その5:HPの料金設定で弁護士を決めるのではなく、料金の説明を詳しくしてくれる弁護士を選ぶ


どういった業種でもそうですが、明朗に料金を明示しているところは安心ですよね。
けれども、弁護士事務所に至っては、明朗会計が素晴らしいとは言い切れないこともあります。

弁護士が介入するようなトラブルは、本当に一人一人内容が違うものです。
相談内容によってはあっさり終了して安く済む相談もあれば、拗れて大変な時もあります。
一律○円としていると、拗れてもその金額で抑えようとする場合もありますし、あっさり終わって安く済んでも一律料金を取られる場合もあります。
全部がそうではありませんが、個々の事例に合わせて料金を説明する弁護士事務所の方が、実は懇切丁寧だったという場合もあるのです。

なので、「一律料金だから安心」なのではなく、どんな時に上がってどんな時に下がるのか、詳しく料金の説明をしてくれる弁護士事務所を選ぶのも一つの手です。
料金の話をしても、適当に濁してこちらが欲しい情報を言わないのは論外ですよ!

 

その6:何人か弁護士に会ってみてから最終的に決める


例え最初の人でフィーリングが合ったとしても、すぐに契約をしないで何箇所か弁護士事務所を回ってみましょう。病院のセカンドオピニオンのように、何人かに会っていると、いろいろなことが見えてくる場合があります。
相談費用がかかる場合はもったいないと思うかもしれませんが、自分に合わない弁護士と契約して大損をするよりも小さな損で済みます。
無料相談などを使って実際に何人かと会ってみて、最終的に「人」で選びましょう。

 

その7:法テラスを経由する場合、メリットとデメリットを知っておく


弁護士を雇うときに考えなけれないけない7つポイント3

法テラスは、お金がない時やどうしたらいいか分からない時に便利なシステムですよね。
本当に弁護士が必要かの無料法律相談や、経済的に苦しい人に対して、弁護士・司法書士費用などの立替えもやってくれます。
そしてあまり他の弁護士事務所が引き受けたがらない仕事でも、法テラスに相談すれば「スタッフ弁護士」という法テラス所属弁護士が引き受けてくれる場合もあります。

じゃあ、初めから法テラスに相談した方が良いんじゃない?と思いますが、もちろんデメリットもあります。
原則として法テラスは相談に乗ってくれますが、相談内容に則って個々に合う弁護士を探してくれるわけではありません。単に、登録してある事務所や弁護士の中からこういうのがありますよと教えてくれるだけです。
あまり自分に合わない弁護士でも、法テラスと契約している弁護士からしか選べません。
そして、法テラスを通すと、着手金など弁護士側に払われる費用が極端に安いため、割に合わないと嫌がる弁護士も実際にいます。「安い費用だからその分手抜きする」という弁護士も中にはいることに注意してください。

 

あとがき


いかがでしたでしょうか?
弁護士も「人」です。自分を信頼している人には親身になりますし、クレームをつけてくる人には嫌な顔をします。相性の合う弁護士さんを選んで、一緒にトラブルを乗り切りましょう。
今回は「弁護士を雇うときに考えなけれないけない7つポイント」をお届けいたしました。最後までお読み頂きありがとうございます。
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